霜内石灰軌道訪問記2005
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工場へ向かう |
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既に昼休みは終わった。 ドリドリドリリ〜。 DLはエンジンを吹かすと、平トロを連結して工場へ向けて出発していった。 「さて、我々も行きましょうか。」 排気煙の残る貨物ホーム上から、我々も後に続くように軌道沿いの道を歩いて工場へ向かう事になった。 |
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貨物ホームを離れた軌道は、脇の木立を抜けると、住宅の裏をウネウネと過ぎ、桑畑の真ん中をまっすぐと進み、途中で用水路や小さな川を渡りながら、雑木林の中へ延々と続いている。思っていたよりも距離がある軌道である。列車の姿は元より、DLのエンジン音も全く聞こえないし、排気煙も残っていない。DLが早いのか？ノコノコと回り道をしながら立ち止まりつつ歩いている我々が遅いのか？ いやぁ、それにしても暑い暑い。「炎天に汗をのごいて利養を求め・・・」急に現国の授業を思い出す。 |
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畑へ 見えているのに近づいてこなかった雑木林にようやく辿り付いた。 うぅ暑くて頭がクラクラしそうだ。チョッと休もうヨォ〜。もう動けないぃ、しばらくお休みぃ〜。 「いやぁ、本当に日射病になりそうです。」 「木陰でチョッと休みましょう。」 「うわぁ〜、休みましょう、休みましょう。」 担いでいたバックを放り投げて思わず倒れ込む。 「わっ、冷凍みかんがべちゃべちゃです。」 「げっ、何を持ってきたんだよ。でも１つ頂戴〜。」 「うへぇ〜、コーラが生ぬるいぃ〜。」 「えっへへ、水筒もってきました。」 ワイワイガヤガヤと騒いでいるその時、ドリリ・ドリドリ・ドドド と聞きなれたあの音が・・・。 |
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「わっ、来たぞっ」 既に休んでいたと思しき皆はさっさとカメラを抱えて行ってしまった。私も遅れまいとそれに続く。林を抜けた畑の脇で何とか1枚シャッターをきった。 貨物ホームで見たノロノロ走りとは全く違う。 プワッパパ〜ン♪ 「おぉっやっとるなぁ。無理するなよ。」何となくそんな声が聞こえるような警笛と共に、DLはアッという間に目の前を走り抜けて行ってしまった。 「あっちゃぁ〜、いきなりだものなぁ。こんな良い場所でアングルも考えずに撮るのは勿体無いヨォ〜、もう来ないのかなぁ？」 「わぁ〜慌てていたから上手く撮れなかったみたい。」 皆口々に戦況報告。改めて木陰に戻り、休憩を取りなおす。 地図を取り出し現在位置を確かめる。 |
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「え〜と、地図に因れば、この先は併用軌道になっています。その道を進んで行けば、工場はその先にあります。」 先程の貨物ホームで聞いた話しによると、今日はあと1往復半来る予定だそうだ。まだ時間はたっぷりある。 「まだ時間があるから、今の返しを、もう一度ここでチャンと撮影しようヨ。」 「それなら、この先の併用軌道区間まで行って、返しを撮影したいなぁ。」 「でも、先に工場へ行った方が良いんじゃないの？」 |
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ありゃ、意見が分かれてしまいましたね(^^;。さてどうしましょうか？