霜内石灰軌道訪問記2005

＜再度、畑で＞

「それでは、もう一度この辺で撮影しましょうか。」

まずはアングルを決める為に、あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。里芋畑を手前に入れて横向きに撮影しても面白いし、反対側の畑から前勝ちに撮影しても良さそうだ。太陽の位置を確認する。「うん、よしよし。」カメラを構えてファインダーを覗く。レンズはどうしようか？

みんなそれぞれに悩みながらも適当にバラけている。

「お～い、そっちから見るとどんな感じだい？」

「わぁ、三脚を持ってきたのに、レリーズを持ってくるのを忘れていましたぁ。」

「手持ちで充分だと思うよ。そんなブレるほど、速く走って来ないゾォ。」

相変わらず、ワイワイ・ガヤガヤしていると、

「あっ来ました。」

遠くから例のエンジン音が聞こえてくる。ドリドリドリリ～。パァパァ～ン♪どんどん近づいてくるのが判る。よし、今度こそ。慎重にアングルを決めてカメラを構えた。

ファインダー越しに、DLを捉える。

おっ意外と早いな。

ドリドリドリリ～。パァパァ～ン♪

先程、畑の脇で出会った時よりも、飛ばしている感じがする。自転車並のスピードながら、みるみるうちに近づいて、あっと言う間に通り過ぎていった。

「どうですか？上手く撮れましたか？」

「う～ん、もう一度挑戦したい気分だなぁ。」

「確か、もう1往復来るはずだよねぇ。」

「でも、あまり遅くなると工場がキツイと思うけどな。」

「大丈夫だよ。今度の貨物ホーム行きだけ撮って、工場へ急げば。」

「そうそう、今度は併用軌道の区間で撮影かなぁ。」

「まぁ、何れにしても先を急いだ方が良いですね。行きましょう～。」