霜内石灰軌道訪問記2005

SPECAL ホイットコムの動いた日
「みぃさん、ホイットが動くそうだよ。また行かないかぃ。」 「えぇ〜、行く！絶対行く!!　じつはこの間1人で行ったら運休だったんだっ。」 「抜け駆けするからですヨ。笑」 「抜け駆けはいけませんネェ、私も行きます。」 「えっ何々、また行くの？行きます〜。」 「もちろん、私も行きます。」 と言う訳で、再び武州八幡山へ降り立ったマニア一向であった。 前もって話し合った結果、今回はバスで始めに工場へ行き、貨物駅へ戻りながら走りを中心に撮影する事にした。
工場の事務所で挨拶し、今日の運行予定を教えてもらう。 工場長さんにもご挨拶。 「おぉ、よう来たな。今日はコイツが動くからなぁ。チョッとへそを曲げておるが、エンコする事は無かろうよ。まぁご老体だから、あまり無理はさせられんけどの。」 と、ホイットコムのボンネットをバンバン叩いて笑っていた。 ブルル・ブルルとエンジン音も快調に、ホイットコムは工場内を行ったり来たり、まずは足慣らしのように貨車の入換を始めている。荷物を満載した平トロを倉庫から引き出すと、今日1日に仕事が始まる。いよいよ貨物ホームへ向けて出発だ。 さぁ我々も行動を開始しなければ。遅れを取るわけにはいかないゾ
我々は精力的に動き回った。工場の入口で、併用軌道で、畑の中で、貨物ホームで、1日中ホイットカムの働く姿を追い掛け回した。動いているその姿を、エンジンの響きを、煙の匂いを、頬にあたる風を、フィルムと共に自らの五感に焼き付けたのだった。
その後の話をしよう
「いやぁ、素晴らしい1日だった。」 「ホント、全く充実した1日でした。」 「やはり、この記録は後世に残しておかないといけないですネ。」 「それでは、お先に自分がこのアルバムに1枚、ペタッと。これを部室に残しておいて、後輩に進呈しようかな。記念になるゾォ。場所は自分で探してもらう事にして、えぇと埼玉県北の工場と曖昧に書いておこう。ホイットコムと書いても判んないだろうから“米国製機関車”とネ。えっへへ、これで良しと。」
「この写真を見て、何れ羨ましがったりする後輩が居たりしてね。」 「そうそう、見に行こうとか言ってね・・・。」 「古い地図を引っ張り出してきたりして・・・。」 「廃止後でも好いからとか言って・・・。」 ・ ・ ・ ・ ・ 「えぇっ〜、(＠＠;)!!!」 I’ll be back ・・・ 完

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