霜内石灰軌道訪問記2005

 

 

 

<併用軌道>

延々と広がる畑を右手に見ながらノソノソと歩き続けると、左手から砂利道が合流し併用軌道になっていた。道は埃っぽく、時たまトラックが砂利を跳ねながら通り過ぎていく。か細いレールは畑と道に沿って雑木林を巻く様にカーブしながら続いているのが見える。

 

工場はその先のようだ。

 

アングルを決めるべくファインダーを覗く。上手い具合に正面から夕日を受ける構図だ。

皆、それぞれに散らばって、返しの列車をじっと待つ。

 

ドリ・ドリ・ドリ、

 

畑を抜けて併用軌道に入ってくるDLが見えてきた。貨車にはコークスが満載されている。軌道状態が良いのであろう、決して歩くようなスピードではない、結構飛ばしている感じがする。

 

ドリ・ドリ・ドリ・ドリ・ドリ・ドドドイィ〜

 

ゴトゴトゴロゴロォ〜   夕日を浴びながら、目の前を走り去っていった。

 

 

 

「おぉい、上手く撮れたかい?」

 

「まぁまぁです。」

 

「バッチリとまでは行かなかったけど、上手くいったと思いますヨ」

 

 

「それでは、工場へ急ぎましょう。」

 

工場へ